著者が出版した本を売る方法
本を出版したら、著者としての役目は終了と、つい思いがちですが、実際はそうではありません。
本は書店にたんに並べられただけでは売れないし、売れなければ二週間もしたら、返本されてしまい、書店から姿を消してしまうのです。
しかし、一冊目が売れなかった著者は、二冊目、三冊目と出版し辛い現実もあります。
例え、それが出版社が頑張ってくれなかった結果だったとしても、その結果は著者についてまわります。
どのみち、著者についてまわる結果なら、出版社をあてにせず、自分の力だけでも売ることを考えてみませんか?
もちろん、その上で、出版社と協力をしあい、一緒に売る努力をすることが理想的ではありますが…。
目次
- 書く努力の5倍、売る努力をする
- 自分の著者人生を出版社に委ねてもいいんですか?
- 出版マーケティングの方法は三段階で考える
- 目標部数を決めてから本の売り方を考えましょう
- 出版した本を売る方法は気合が基本
- 著者による販売促進キャンペーン
- アマゾンで出版した本をベストセラーにしよう
- 著者が行うアマゾンキャンペーンの販促としての目的
- アマゾンキャンペーン対策でランキングを攻略
- キャンペーンを成功させる人、失敗する人
- アマゾンキャンペーンに振り回されないで!
- 著書をアマゾンで売るためには
- アマゾンで本を売る方法
- 書店に著書を置いてもらうための書店まわりの方法
- 書店回りのタイミング
- 効果的な書店への本の売り込み方
- 著者による自己買いするなら、著者購入か、書店購入か
- 献本は誰にでもすればよいというものではありません
書く努力の5倍、売る努力をする
勝間和代さんは、はじめての著作物から15万部という奇跡的な売上を築き上げ、その後の著作物がことごとく売れています。
そんな彼女の武器は、サイト、ブログ、SNSぐらいです。
しかし、彼女は、「私は本については、書く努力の5倍、売る努力をするということを決めています」と言います。
では、どのように展開しているのでしょうか。
まず最初に自分の持っているメディアで告知をします。
本の宣伝だけではなく、それぞれのブログやサイトで紹介のお願いも含めた告知です。
しかも、その時に自分の言葉で感想も書くようにお願いします。
ブログやサイトをお持ちではない方には、アマゾンやSNSでのレビューをお願いします。
(自分メディアでは、書籍執筆中から経過報告をしながら、盛り上げていきましょう。)
次にパワーブロガーに献本して、書評をお願いするのですが、彼女の場合、実際に会って依頼するのがポイントです。
会うことで、書いてもらえる確率は上がりますし、そこでのコミュニケーションがうまくいけば、悪く書かれることもありません。
(紹介者特典などを追加すると、さらに紹介されやすくなります。たまに「紹介いただけたら連絡ください」と書かれている方がいらっしゃいますが、恩着せがましくなってしまうので、連絡をしてもらうのは逆効果です。書かれているかどうかは、自分で見つけて、しっかりお礼をするようにしましょう。)
そして、書評を書いてもらうと、そこから波及するように一般の方もブログやメルマガなどで紹介してもらえるようになります。
とくにパワーブロガーのブログは、はてなブックマークなどソーシャルブックマークに登録されていることが多く、そこからの波及も原動力になっているようです。
(特典を配布する場合、特典請求の返信メールでレビューのお願いをすると効果があります。悪い印象を持っている読者は特典の請求はしませんので、3~5で評価されます。)
書籍が売れ始めると、大手の書店に出向き、挨拶をします。
この時に、良い印象を与えることで、書籍はより良い場所に置かれるようになるのです。
書店の方に「応援してあげたい」と思ってもらえることが重要です。
(サイン本やPOPなども感謝されますが、紀ノ国屋や丸善で購入者向けのセミナーをやるとより感謝されます)
こうして、本が売れ出すと雑誌やテレビの取材が殺到するのですが、それらにもしっかり対応して、さらに露出を高めます。
(プレゼント提供すると、かなりの確率で掲載されます。)
そして、黙っていても本が売れるようになったら、今度は紹介してくれているブログに御礼のコメント周りをして、次の本への布石を仕込みます。
( )の中は、私の経験によるものですが、細かいテクニックや具体的なノウハウは、おいおいということで。
自分の著者人生を出版社に委ねてもいいんですか?
一冊でも出版したら、その瞬間からあなたの著者人生がはじまります。
そして、著者が著者でい続けるために必要なのは、打率3割です。
出した本が利益を生めば“勝ち”、損をしなければ“引き分け”、損をしたら“負け”となります。
損の判断は原価率だったり、粗利だったりと出版社によってマチマチです。
ただ、だいたいの発行部数と売れ行きは、出版社間で情報を共有されておりますので、実績はついて回ると思っておいた方がよいでしょう。
そして、打率は、1冊目が売れれば10割、売れなかったら0割ということになります。
冊数を重ねても3割を下回らない限り、あなたは著者として、書籍を刊行し続けられるでしょう。
さて、本題です。
あなたは、本は出版社が売ってくれると思っていませんか?
よく、企画書をお送りいただいた方に「どれぐらい自分で売る自信がありますか?」と聞きます。
すると、ほとんどの方が「本は出版社が売ってくれるんですよね」とおっしゃいます。
確かに間違いではありませんが、正解でもありません。
出版社には営業部があり、その営業部の方々が書店でより売れる場所に置いてもらえるように書店員と折衝してくれています。
ブログではあまり詳しいことは書けませんが、折衝してくれる内容は、あくまでも売れる場所に置いてもらえるようにです。
決して、あなたの本を売ってくれるわけではないんです。
それなのに、出版社にあなたの著者人生を委ねても、本当にいいんですか?
つまり、著者人生を継続したいと思うのなら、出版社の販売チャンネルの他に自分で独自の販売チャンネルを築いておいてください。
最低でも1000部を自分の販売チャンネルで売ることができるのなら、よほどのことがない限り、あなたの打率が3割を切ることはないでしょう。
逆に言えば、1000部ぐらい自力で売る自信がない状況であれば、短い著者人生を送ることが見えてますので、このタイミングで出版するべきではありません。
できるだけ長い著者人生をおくれるように用意周到に準備を進めて、出版を目指すようにしてください。
出版マーケティングの方法は三段階で考える
毎日200冊の新刊が発売される昨今、ロングセラーと呼ばれるような長期間売れる本が出にくくなっています。
それだけに初速を付けて、まずは同じ日に発売される200冊の中から突出した存在にならなくてはなりません。
その上で、既刊本が平積みされている場所を横取りする必要があります。
つまり、発刊当初にスタートダッシュをつけるためには、本を売るためのマーケティングが必要です。
次は、書籍には『3カ月の壁』というジンクスが存在し、どんなに売れている書籍でも3カ月後にガクッと売り上げがさがることがあります。
それだけに、書籍の寿命は3カ月と言われることもありますが、この3カ月の壁をクリアしなくてはなりません。
そのためにも、発刊から3カ月の間にまだまだ売れそうな印象を与えるための出版マーケティングが必要です。
そして、本を長期間売るためには、できるだけ平積みを維持しなくてはなりません。
維持できなかったとしても、継続的に露出しつづけなくてはなりません。
最終的には、ちょこちょこでも置いておくだけで自然と売れていく出版マーケティングが必要です。
このように書籍を売り続けるためには、その時期に合わせた出版マーケティングが必要になります。
私の経験則で言えば、だいたい出版マーケティングは三段階で考えれば、ロングセラーと呼ばれるような長期間売れる本にできるでしょう。
いずれにしても、どの時期に、何を目的とした、どういうプロモーションをしていくかは、出版マーケティングを考える上で非常に重要です。
目標部数を決めてから本の売り方を考えましょう
この時代に本を売るのは、とても大変です。
私の経験で言えば、本を売るためにはいろいろと仕掛けを考えないといけないのですが、その仕掛けで売れるのには限界があります。
たぶんですが、お金をかけない仕掛けで1万部、お金をかけても5万部が精一杯でしょう。
それ以上の売り上げを目指すためには、運や奇跡の後押しが必要になります。
それが無ければ、たぶん無理でしょう。
でも、あなたが立てた戦略に運を引き込む仕掛けはありますか?奇跡が起こるかもしれない仕掛けはありますか?
つまり、ダメ元でも構わないので、そういう運や奇跡を誘発するしかけになっているかが重要なのです。
もし、そういう仕掛けが組み込まれていなければ、どんなに上手くいっても5万部ぐらいでしょう。
本の販売戦略は、目標部数を決めて、そこから逆算して立てましょう。
出版した本を売る方法は気合が基本
著者として、本を発刊したら、売らなければ次はありません。
次のこと以前に、ビジネスとして考えれば、本を売って出版社に応えるのは当たり前のことです。
では、どうやって本を売ればいいのか?
出版した本を売るための細かいノウハウはいろいろとあります。
しかし、本の出版マーケティングは、誰かのマネをしてもなかなか上手くはいきません。
当たり前です。
誰かの真似をした時点で、どこかでみたことのある手法なのですから、注目を集めることができません。
つまり、波及効果が薄くなり、結果、売れないのです。
それでも出版マーケティングには基本があります。
それは、一生懸命やることです。
著者である本人が一生懸命でなければ、誰の心も動かすことはできないので、協力を得ることも難しくなります。
だからこそ、必死になって、一生懸命やらなくてはならないのです。
つまり、本を売ろうと思ったら、誰もやっていないようなコトを考え、一生懸命するということです。
弊社では、弊社でプロデュースした書籍に関してのみ細かいノウハウなんかも指導しております。
著者による販売促進キャンペーン
著者が販促を行う場合、地道に書店まわりをしたり、セミナーやイベントで手売りをするのも大切なことですが、スタートダッシュの初速をつけなければならいあ時には、販売促進キャンペーンを行って一気の盛り上げる方法があります。
ただ、この著者さんによる販売促進キャンペーンも目的を持って行わないと、全く意味が無いものになってしまうので注意しましょう。
今回は、目的ごとに最適な著者が行うべき、販売促進キャンペーンの方法を紹介します。
一般人に評価されるための販売促進キャンペーン
自分でビジネスをされており、本業がちゃんとあるのであれば、自身のブランディングのために販売促進キャンペーンを行うべきです。
その場合に最適なのは、よく聞くと思われるアマゾンでのキャンペーンになります。
アマゾンは認知度もあり、ランキングも出ますので、アマゾンでキャンペーンを行うことで、できる限り上位にランキングされるように頑張りましょう。
だいたい、総合でランキング上位を狙うとするのなら、200冊で20位、300冊で10位、そこから先は他の本との比較となります。
過去に総合1位を取った最小部数は350冊でした。
しかし、一方では2000冊売っても総合2位だった著者もいらっしゃいますので、本当に運だと思うしかありません。
そして、ランキングで表示された画面をキャプチャしておけば、たとえ1時間だけの1位だったとしても、実績としては永遠に使えます。
それでも、「アマゾンで1位になりました!」と宣伝に利用すると、かなりの評価を得られるはずです。
出版社に評価されるための販売促進キャンペーン
売れ行きを出版社に評価されて、二冊目、三冊目と続けて執筆していきたいという方は、紀伊国屋でキャンペーンをやりましょう。
出版社は本の売れ行きを確認するのに、紀伊国屋のデータベースで確認することが多いのです。
なので、紀伊国屋だけであったとしても、そのことを全国でも売れていると錯覚してしまうケースもあり、売れる著者として認識してもらえる場合があります。
そうすることで、次の企画も通りやすくなるのです。
書店に評価されるための販売促進キャンペーン
最後に書店に評価されるための販売促進キャンペーンです。
何のために書店に評価されなくてはならないかというと、大手書店の場合は自社の各店舗の売上で売れる本を判断することができますが、中小の書店ではその判断ができません。
したがって、外部の情報から売れる本の情報を収集し、その本を良い場所に置くようにしている場合があるようです。
良い場所に置かれた本は、当然、よく売れるようになりますので、増刷につながる可能性も高くなります。
では、書店は何の情報を見て判断するのでしょうか?
その代表的なのが、出版業界紙の『新文化』が多いと言われております。
実は、この新文化には、毎回、下記の書店でのランキングが掲載されます。
つまり、下記の書店でランキングに入ることで、その情報が全国の書店に波及するということです。
- 三省堂書店 本店
- 丸善 丸ノ内店
- リブロ 池袋本店
- 八重洲ブックセンター 本店
他にもTUTAYAや文教堂など、チェーン展開している書店を狙う手もあります。
TUTAYAはFCですので、各店舗で系列が違うこともあり、系列ごとに対応が違うため、TUTAYAに波及させるのは難しいと思います。
文教堂はビジネス書については、新橋店、浜松町店、新横浜店などの売上を各店舗に流しているそうなので、この店舗で売れれば、全ての文教堂に波及することになります。
ネットで購入できない書店や店舗を指定しなければならない書店の場合、販売促進キャンペーンとして、第三者に購入してもらうのはなかなか困難かもしれませんが、そういう場合には自己買いしても良いかもしれません。
それぐらい、販売促進キャンペーンを行う意義はあるということです。
ただ、いずれにしても販売促進キャンペーンを行うのであれば、目的を明確にして、集中的に行うようにしてください。
アマゾンで出版した本をベストセラーにしよう
書籍が発刊されると、多くの人がアマゾンのランキング上位を狙います。
そして、そのためにアマゾンキャンペーンのようなキャンペーンを企画します。
しかし、このキャンペーンですが、著者と出版社では狙いが違います。
著者としては、当然、誰でも知っている大手書店でランキング上位を取ることが、その後のブランディングで大いに活きるという狙いがあるようです。
アマゾンである理由は、1500円以上で送料無料ということで、買われやすいという事情もあります。
(今は、紀伊國屋書店も1500円以上で送料無料です)
一方、出版社側はといえば、ランキングで露出することで、リアル書店が平積みにしてくれるという狙いがあるようです。
アマゾンである理由は、現状、リアル書店が全国的な書籍の売れ行きをチェックする手段が乏しいということで、ランキングを見ることができる最大手のネット書店がアマゾンだったという理由になります。
1日200冊ぐらい発刊されるといわれており、当然、その中には1度も書店に並ばれることなく『ジェット返本』される本も少なくありません。
書店に置かれなくては、売れる本も売れませんので、その『ジェット返本』されないためにも、書籍が発刊されたときからの実売で初速をつけるコトが重要でもあります。
そういう意味では、著者と出版社で両社の思惑が一致しているのです。
しかし、短期間でもいいので1位を狙う著者と1位でなくても構わないので長期間ランキングにいてもらいたい出版社でいろいろとキャンペーンの手法についてもめることも少なくありません。
できたら、両社の意向を尊重する形でキャンペーンをしてもらいたいものです。
著者が行うアマゾンキャンペーンの販促としての目的
本を出版したら、アマゾンキャンペーンという流れは、かなり定着してきたようです。
元々は、アマゾンキャンペーンを仕掛けて、アマゾンのランキングで露出することで、一般の読者への購入を促し、リアルの書店に波及させる効果を目的としてきました。
しかし、ここ最近のアマゾンキャンペーンの乱発で、その効果がかなり薄れつつあります。
もちろん、アマゾンキャンペーン自体が普及したということもあるでしょう。
これは、出版社も書店も同じ見解です。
もっといえば、読者も同じ見解だと思います。
アマゾンキャンペーンを仕掛けた書籍というのは、アマゾンのランキングを見ていればすぐに分かります。
急激にランキングを駆け上がり、一気に圏外に消えていくので…。
しかも、アマゾンキャンペーンの乱発で、周りもあまり参加しなくなってきましたので、1位を取るのは難しくなってきています。
そうなると、出版社はどう見るかというと、アマゾンキャンペーンを仕掛けたのに1位を取れなかった著者という見方をするようです。
こうなると、アマゾンキャンペーンを仕掛けたこと自体が逆ブランディングになりかねません。
(ジャンル別ランキングの攻略というのもありますが、ジャンル別ランキングで1位をとるのに何冊ぐらい必要かは、出版社の方は知っているので、全く効果はないでしょう)
やるなら1位が必達、それが無理だと思うならやらない方がマシです。
アマゾンキャンペーンをやったことが分かれば、リアル書店は「アマゾンに集中させたのであれば書店に買いにくる人は少ないだろう」と判断し、書店での展開に消極的になるため、自ら不利な状況を作り出しているだけです。
ま、逆に1位を取ったとしても、昔ほど凄いと思われなくなったのも事実ですしね。
そろそろ、本気で次の販売戦略を考えないといけない時期なんでしょうね。
アマゾンキャンペーン対策でランキングを攻略
著者にとって、出版後の最初の仕事は、いかに自分の本の売れ行きに初速をつけることができるかということになります。
この初速をつけることができなければ、書店で平積みされたり、面陳されることもありませんし、あっという間に返本されてしまうという事態になってしまいかねません。
では、どうやって初速をつけるのか…それは、著者による販売促進キャンペーンです。
有名なのは、アマゾンキャンペーンだと思います。
しかし、最近、アマゾンのランキングに100位以内にランクされた期間が表記されるようになり、アマゾンキャンペーンなどで上げられた一過性のランキング攻略は意味が無くなってきたようです。
実際、アマゾンキャンペーンでランキング攻略はできても、その勢いが書店に波及されない事例が増えているようにも思います。
ただ、一方では、新聞の購読者数は減り、書店への書籍の注文は新聞の広告ではなく、インターネットのプリントアウトが増えてきたそうです。
つまり、今までのアマゾンキャンペーンでランキング攻略するやり方は効果が無くなったものの、プロモーションをするなら、やはりインターネットでやった方が手間もかかりませんし、効果を出しやすいと思います。
何より、再現性があるのが魅力ですね。
キャンペーンを成功させる人、失敗する人
本が発刊されたら、アマゾンキャンペーンをする方が多いです。
このアマゾンキャンペーンですが、見ていると、成功させる人と失敗する人には決定的な違いがあります。
それは、“思い切り”です。
今、アマゾンキャンペーンを仕掛けようとすれば、初動での自己買いは必要不可欠です。
自己買いに対して否定的な方もいらっしゃいますが、自己買いしても、買った本を次の販促で活かせれば無駄ではありませんし、むしろ一石二鳥になりますので、自己買いがができないなら、最初からアマゾンキャンペーンなんてやると言わない方がいいでしょう。
そして、自己買いをするとなると、当然ですが、最初に軍資金が必要になります。
そうなると、いろいろ振れてくるんですね。
簡単に言えば、キャンペーンが開始されても「自己買いしなくてもそこそこ売れるのでは?」と淡い期待を持って様子見をしたり、初動で躊躇する人がいます。
こういう人はほとんど失敗しています。
逆にキャンペーン開始と同時に“えいっ!”“やぁ!”で思い切りよく仕掛けた人は、ほとんど成功させているのです。
当たり前ですが、軍資金が必要となれば、それぞれの経済力が問われると思うと思います。
しかし、このコトは、借金をしてまでも大金を用意しろと言っているのではありません。
せめて、持ち出しはゼロでも構わないので、初版印税分ぐらいは軍資金にして、販促に力を入れましょうと言っているのです。
実際、出版社は初版分が全て売れてトントンぐらい、増刷してはじめて利益が出るという商品設計が一般的です。
売れなければ赤字というギリギリのところで、皆さんの企画を通しているんですよ。
それなのに、著者はしっかりと初版印税は手にするって不公平だと思いませんか?
というより、出版してくれた出版社に申し訳ないと思いませんか?
出版社によっては初版印税を全額広告費にまわすところもありますからね。
結果的に、そこまで思い切りよくキャンペーンをやられた方は、キャンペーンを成功させ、本が売れて、認知度も上がり、増刷もされ、さらなる印税を手にし、次の企画の話しが進みます。
逆に出し惜しみすることでキャンペーンを失敗したら、多少の印税を手にすることはできますが、本は売れず、早々に廃刊になり、二冊目の話しなんてあるわけもなく、白い目で見られます。
まだ、印税を全額投入するぐらいのやる気を見せられたら、キャンペーンを失敗したとしても大目に見てもらえる場合もありますけどね。
逆に、そんなに一生懸命やらなくても、キャンペーンを成功させられるなら全く問題ありません。
いずれにしても、キャンペーンは結果です。
だったら、後先考えずに良い結果を出すために、できることは精一杯やりましょう。
ただし、精一杯というのを勘違いしないでくださいね。
精一杯というのは、自分の勝手な価値観での精一杯で推し量るのではなく、周りが「ここまでやってダメならしょうがないよ」と評価されるぐらいの精一杯ですからね。
アマゾンキャンペーンに振り回されないで!
最近、私のところにアマゾンキャンペーンの相談が多いです。
どうやら、皆さん、本を出版したらアマゾンキャンペーンをしないといけないと思い込んでいるようです。
でも、それは誤解です。
やみくもにアマゾンキャンペーンを推奨されてる方は多いですが、そんなのはナンセンスです。
アマゾンキャンペーンはやりたい人、やる必要がある人だけやればいいんです。
勘違いしてはいけません。
出版したらアマゾンキャンペーンをしなくてはいけないのではなく、出版したら本を売る努力をしなくてはいけないんです。
そして、アマゾンキャンペーンは、その売る努力の中の一部でしかありません。
なので、もし、あなたが出版することになったら、まずは次のことを考えてみてください。
○自分の武器
自分の武器というのは、自分のメディア(メルマガ、ブログ、mixi、ツイッター…)とリストの数(読者数、マイミク数、フォロワー数)、予算、時間、労力などを意味します。
武器を列挙したら、その武器を使って、最大のパフォーマンスを発揮する戦略を立てればいいんです。
リストもろくにもっていない人がアマゾンキャンペーンを仕掛けても、ほとんど効果はありません。
そんなことをするぐらいなら、もっと別の本を売る努力をするべきです。
○出版の目的
「本を売りたいですか?」と聞かれたら、ほぼ全員が「はい!」と答えます。
そんなのは、当たり前です。
でも、だからといって、何でもかんでも売れるわけではありません。
だとしたら、自分の目的を達成できる本を売る努力をするべきです。
簡単に言えば、『アマゾン総合1位』という肩書きが欲しいなら、短期でアマゾンキャンペーンを行えばいいし、ランキングより多くの応援者に紹介してもらいたいのであれば、長期でアマゾンキャンペーンを行えばいいんです。
(アマゾンキャンペーンは、紹介してもらう理由に最適ですからね)
一部のターゲットにだけ売れればいいのであれば、そのターゲットが集まるところだけで本を売る努力をすればいいんです。
ただ、勘違いしないでもらいたいのは、今後も出版していきたいのであれば、本を売る努力をすればいいというわけではありません。
求められるのは、結果です。
その結果が実績となって、次の出版に大きく影響します。
出版とはいえビジネスなので、当たり前ですね。
その目安としては、発刊して1年で増刷なら合格だと思います。
つまり、発刊して1年で増刷を目標に自分の武器を使って、出版の目的を達成できるような本を売る努力をすればいいということです。
最近のアマゾンキャンペーンの乱発で、アマゾンキャンペーンの本来の目的を見失っている方が多いので、注意しましょう。
著書をアマゾンで売るためには
はじめての著者さんが、皆さん、本が出たら考えるのが販促です。
とくに、全国で10%のシェアを誇るアマゾンでの売れ行きは気になるところでしょう。
実際にアマゾンでの売れ行きは、ランキングという形で全国から確認することができますし、最近でこそ効果は落ちてきたものの、『アマゾン総合1位』という称号は、ブランディングする上でまだまだ魅力的です。
どうすれば、著書をアマゾンで売ることができるのか?
基本的には、いかに初速をつける事が重要なのですが、その手法として有名なのがアマゾンキャンペーンです。
アマゾンキャンペーンの目的は、アマゾンキャンペーンで初速をつけて、ランキングの上位で露出し、さらなる購買を誘発することにあります。
逆に言えば、最終的にさらなる購買を誘発できなければ失敗です。
全く意味がありません。
では、アマゾンキャンペーンを成功させるためには、どれぐらい売れればいいのかといえば、だいたい1000部です。
これは、あくまでも1位を取るのに必要な部数ではなく、アマゾンキャンペーンの目的を達成させるのに必要な部数だと認識してください。
つまり、出版を目指すのであれば、1000部ぐらいは自分で売るぐらいの力をつける必要があります。
それが例え自己買いで1000部でも構わないので、とにかく、自力で1000部です。
ちなみに、弊社でも何度もアマゾンキャンペーンをサポートし、何度も総合1位を獲得してきました。
そのアマゾンキャンペーンで何をしてきたかの記録に関しては、弊社プロデュースの著者だけが見れる形で公開しておりますが、その記録からも同じやり方は2度と通用しないことは分かります。
あくまでも、1000部は必須条件です。
それだけで何とかなるわけではありません。
その条件をクリアした上で、さらにいろいろな仕掛けを用意して、はじめてアマゾンキャンペーンは成功する可能性がでてきます。
アマゾンで本を売る方法
弊社での出版プロデュースは、企画の草案から関わり、販促までサポートさせていただいております。
正直、ここまでフォローできる出版プロデューサーはいないです。
ただ、こうして出版プロデュース業を長く続けていると、いろいろなノウハウがだんだん通用しなくなってきます。
それが一番顕著に現れるのが販促です。
販促は、繰り返せば繰り返すほど、受け手が飽きてきますので、すぐに廃れていきます。
なので、このブログでは、そこらの出版プロデューサーが高額を取って話しているような出版のノウハウについては、バンバン公開しておりますし、アメンバー記事ではそれ以上のことも書いているのにも関わらず、販促についてはだけは詳しくは書いておりません。
もちろん、弊社で出版プロデュースさせていただいた方には、その販促についてのノウハウも開示してますけどね。
ただ、そうはいっても、アクセス解析を見る限り、“アマゾンで本を売る方法”というのは人気のキーワードなので、今日は簡単に書きます。
アマゾンキャンペーンで本を売る場合は、即効性が必要なので、メルマガが必須です。
しかし、期間は関係なく、アマゾンで本を売る場合は話しが違います。
アマゾンで本を売る場合、アマゾンの商品ページに誘導しても、その商品ページを見て、買う気にならなりづらいです。
つまり、買いたくなった状態にして、アマゾンの商品ページに誘導しなければ、本は買ってもらえません。
なので、公式サイトでもオフィシャルブログでも構わないので、その本を読んで欲しいターゲットを別の場所に集客し、そこでセールスをかけて、その上でアマゾンに誘導する必要があります。
そして、もっと本を売りたいと思ったら、その手前で別のターゲットを集客し、その本を読んで欲しいターゲットに変換する仕掛けを用意してください。
これをより手前にさかのぼるように仕掛けてもいいし、いろいろな方向へ仕掛けても構いませんので、たくさん作ることで、いろいろな人に本を読んでもらうことができます。
例えば…
アフィリエイトの本を売りたい時に公式サイトでは、アフィリエイトをしたい人を集客し、この本が最適であるとセールスします。
↑
その手前のしかけとしては、副業を考えている人を集客し、副業ならアフィリエイトと変換します。
他の方向から考えるなら、お金が掛かる趣味を持っている人を集客し、趣味のお金を稼ぐならアフィリエイトと変換します。
↑
さらに手前を考えるなら、自己投資や生活防衛を考えている人を集客し、副業をすすめます。
このように、どんどんさかのぼるようにターゲットを広げて誘導していくのです。
ちなみに、アクセス解析で人気の“アマゾンで本を売る方法”というのは、アマゾンマーケットプレイスに出品するノウハウを調べているようです(爆)
記事を書いてから気づいたので、一応、アップはします。
書店に著書を置いてもらうための書店まわりの方法
出版したら、何故かやりたがる方の多い『書店まわり』。
しかも、出版社の方や書店の方によって、見解がまったく違います。
○全国チェーン書店の本部の方
「書店まわりはドンドンやった方がいいですよ。書店員は喜びますよ~」
○全国大手書店の都内店舗スタッフ
「売れてない本の著者がお見えになっても…これが慣例化したら毎日何人もの著者が来ちゃって仕事になりませんよ~」
○全国大手書店の地方店舗スタッフ
「こんなところまで来てくれる著者さんがいらっしゃるのなら、大歓迎ですよ」
○都内中堅書店の店舗スタッフ
「来ていただいても構わないのですが、こちらから話すことは無いので…書店員は人見知りが多いと思うので、沈黙があると嫌になりますね」
○近郊中堅書店の店舗スタッフ
「うちはお断りしてます!勝手に棚を移動したり、店内で写真を撮ったりしてたので…」
○大手書籍出版社
「営業に事前に連絡して、やる分にはOKしてますよ」
○大手書籍出版社
「行ってナニ話すんですか?お土産があるんなら構いませんが、営業と同行にさせてください」
○大手総合出版社
「ウチは全然OKですよ~ ダメなとこってあるんですか?」
○中堅書籍出版社
「勘弁してください。ウチが長年かけて築いてきた信頼関係なので、勝手なことをされるのは困るので…」
○中堅書籍出版社
「地方ならいいですよ~ 都内はこちらで回るので、POPとか渡して欲しいなら会社に送ってください」
名前は明かせませんが、これは全て現場担当者の声です。
あなたは、誰の、どの声を信じますか?
書店回りのタイミング
今でも書店回りは出版社によっても賛否両論あります。
それは、書店回りをする著者さんが、いろいろと無茶をするからだとばかり思っていました。
しかし、実体は違ったようです。
まずは突然の訪問。
しかも、出版社にも知らされていなかったケース。
実は、これが一番多いようです。
次に多いのが、忙しい時間の訪問。
これをやられると、書店員の神経を逆撫でしてしまいます。
ちなみに、本屋さんが忙しい時間帯というのは、開店直後、昼休み、17時から19時、閉店直前だそうです。
この時間帯は避けるようにしてください。
あとは、来るタイミングが遅いというのもありました。
書店周りをするのであれば、平積みか面陳されている間に行かなくては、効果は薄いです。
そういう意味では、発刊後1週間で積極的に回るようにしてください。
他にも渡されるPOPのセンスが悪くて困ったというのもありましたが、POPについては改めて記事にしたいと思います。
効果的な書店への本の売り込み方
本が発売されると、ほとんどの著者さんが宣伝を兼ねて書店周りをやりたがります。
しかし、書店周りは、場所やタイミング、段取りをしっかり抑えて行えば効果的ですが、やみくもに訪問するのは逆効果です。
書店周りをする場合、必ず、出版社の営業に連絡し、事前に書店のアポイントを取ってから行くようにしてください。
突然の訪問は、嫌がられます。
あと、書店周りをするときは、話しのネタを用意しておきましょう。
書店の方が喜ぶ話しのネタは、その著書が売れる見込みについての話しです。
たとえば、「今度、テレビに出るので、宣伝します」とか、「雑誌の何月号に掲載されます」とか…です。
そうすると、その効果を期待して、それまでは本を返本せずに置いておいてもらえますし、運がよければ、書店の一番良い場所に置いてくれることもあります。
書店で本が売れるということは、その書店に利益が発生するということなので、そういう話しは喜んでもらえます。
書店周りは、著者を置いていない書店で「置いてください」と押し付けがましく書店に本を売り込むのではなく、著書を置いてくれている書店で「置いてくれてありがとう」と言うようにしてください。
感謝の気持ちを伝えることで、返本しづらくなりますので、その方が効果的なのです。
著者による自己買いするなら、著者購入か、書店購入か
本が発刊されると、出版社から10冊ぐらいの見本誌をいただくことができます。
しかし、10冊では、親戚・知人に配ると、アッという間に無くなってしまうことでしょう。
そうなると、自分で買い足さなくてはなりません。
もちろん、他の用途でも自ら著書を買うシチュエーションはあると思います。
著者自ら、自分の著書を買う場合、出版社から購入する著者購入という方法と書店で購入する2通りの方法があります。
著者購入の場合、出版社にもよりますが、一般的には出版社から定価の80%で購入することができます。
書店で買うより、安く購入できます。
逆に、書店で購入する場合、定価で購入しなくてはなりませんが、買う場所によっては、波及効果を得ることができます。
そのことについては、すでに日記で書きましたので割愛します。
つまり、自ら著書を買わなくてはならない状況になったとき、どうすれば良いのかということです。
少しでも安く買うべきか、逆に20%の差額を広告費と考えて別の効果を手にするのか…。
その場、その時の状況によると思いますので、答えは無いと思いますが、安易に安く買えるからといって著者購入をせずに、よく考えるようにしましょう。
多少、タイミングがずれたとしても、紀伊国屋での購入すると「息が長い本」と思われる効果もありますので、個人的には自己買いするのであれば、紀伊国屋で購入することをオススメします。
紀伊国屋での購入は、アマゾンに比べて面倒なので、紀伊国屋キャンペーンを行ってもアマゾンキャンペーンほど効果は得られないようです。
(著者との関係が遠いほど効果は薄らぐようです)
なので、自己買いだけでも紀伊国屋にシフトした方が良いと思います。
ただ、著者購入の場合は出版社の利益率が80%で著者の購入額も80%、書店購入の場合は出版社の利益率が67%で著者の購入額も100%という事実もあります。
流通経費がかかるので仕方が無いのですが、出版社にとってもお金の話しだけで言えば、著者購入の方がありがたいのです。
もちろん、部数次第ですけどね。
ちょこちょこ10部を手配するとなると、お金の話しだけではなく、手間と利益額の兼ね合いということになりますから…。
献本は誰にでもすればよいというものではありません
本が発刊され、アマゾンキャンペーンなどを仕掛ける場合、よく「応援者募集」などを行い、たくさんの方に献本する方がいらっしゃいます。
しかし、献本は誰にでもすればよいというものではありません。
献本をする以上、その相手の方が持っている媒体、読者ターゲット、影響力、自分の言葉で紹介してくれるだけの信頼関係ができているかを確認するようにしてください。
むやみやたらと献本した結果、いろいろなメルマガやブログで紹介されると、逆に安っぽく見えてしまいます。
応援したら、誰でもタダでもらえる本と思われたら、誰も買う気が無くなってしまうのは当たり前ですね。
しかも、そのメルマガやブログが著者が配布した同じ紹介文をコピペされているだけだった場合、尚更です。
本一冊の価値が、ブログにコピペ記事を1つアップする程度の価値ということですから…。
より多くの方に紹介してもらい、露出を少しでも増やしたい気持ちは分かりますが、本を出版する以上、自分の著書にも誇りを持ってください。
本を売る場合、よほど書名や装丁にインパクトがないと露出しただけでは売れません。
自分の著書の読者をジャンルごとに想定し、影響力があり、しっかりと紹介してくれて、自分からお願いできる人を各ジャンルから2,3人ずつぐらいを抽出し、お願いするようにしてください。
とくに、同じジャンルの方にお願いする場合は、読者の重複をできるだけ避けるように意識しましょう。
献本の安売りによる露出は、本当に逆効果ですよ。