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書籍を出版したいと思った時の注意点

本を出版したいからと言って、無闇に出版をしてしまうと痛い目に合うことがあります。

出版できるからと浮足立つこなく、慎重に先々のことまでを考えて対応するようにしてください。

 

出版の夢先案内人となる人たちは、出版させることで利益を得るため、出版した後のリスクなどを説明せずに、いかに出版させるかというところばかりに注力されるため、このようなトラブルはよく耳にします。

 

本という形になって世に出る以上、たとえそれが誰も教えてくれなかったとしても、誰かのせいだったとしても、そのすべては著者の責任になると思って考えることが重要です。

 

書籍の出版には商業出版、共同出版、自費出版の方法がある

よく、「出版は費用がかかるので…」とか、「出版するのにいくらかかるんですか?」というようなことを書かれる方がいらっしゃいます。

なので、あえて書きますが、商業出版は無料です。しかも、印税を受け取ることができます。

 

出版には、商業出版、共同出版、自費出版の3つの形態が存在します。

他にもいろいろとありますが、それらは、この3つの派生型なので、ここでは説明を割愛します。

 

出版したいからと、安直にお金を出してしまうと、あとで痛い目にあいますので、注意してくださいね。

 

 

では、商業出版、共同出版、自費出版の3つについて説明いたします。

 

●商業出版

出版社が費用を全額負担して、尚かつ、印税を受け取って、書籍を出版すること。書店に並び、売れれば重版され、その分の印税も受け取ることができる。ただし、内容に関しての主導権は発行者である出版社にある。

 

●共同出版

著者と出版社が出版費用を折半する。一般的には、初版費用を著者が負担する代わりに書店流通および宣伝を出版社が行う。書店に並び、売れた場合は、実売に合わせた印税をうけとることができる場合もある。内容に関しては、出版社と著者と協議して決めることになっている場合が多い。

 

●自費出版

著者が自分で費用を全額負担して、書籍を出版すること。書店に並ぶことは無いが、内容に関しては著者が自由に決めることができる。

 

ちなみに、弊社が取り扱っているのは商業出版のみです。

なので、費用を負担する必要もありませんし、印税を受け取ることもできます。

 

弊社の場合、出版が確定した時点で成功報酬制でギャランティは発生しますが、受け取る印税との相殺になりますので、持ち出しは一切発生いたしません。

もし、費用負担を気にして企画書を作成していないのであれば、そんな心配は必要ありません。

今からでも企画書を書いてみましょう。

 

著者費用負担をしても商業出版にこだわろう

よく“印税をもらえる商業出版”と“費用負担をする自費出版”という形で比較されます。

確かにそれは間違いではありませんが、商業出版と自費出版の違いの本質は流通です。

 

言い換えるなら、“全国の書店に配本される商業出版”と“せいぜい書店の自費出版コーナーに置かれる自費出版”といった感じでしょうか。

 

この違いは、売れ行きは当たり前として、ブランディングの価値にも大きな違いがあります。

気づかれないと思われがちですが、商業出版か自費出版かは出版者で分かってしまいますからね。

 

弊社に相談に来られる方の中にも商業出版が厳しいと判断すると、すぐに自費出版に切り替える方が多いですが、商業出版が厳しいと判断しても、お金を出してでも商業出版に執着するべきです。

 

何も出版は“印税をもらえる商業出版”と“費用負担をする自費出版”だけではありません。

考え方としては、“費用負担をする商業出版”という道もあるんです。

もし、お金を出して自費出版をするぐらいの覚悟があるのなら、絶対に同額のお金を出して商業出版することをオススメします。

 

ちなみに、費用だけに限って言えば、確かに自費出版は全額自己負担ではありますが、商業出版は何も負担しなくていいというわけではありません。

これは、“最初から全てのリスクを自分で持つ自費出版”と“リスクは出版社がもつけど同義的責任を無視できない商業出版”といったほうが分かりやすいかもしれません。

 

つまり、商業出版と自費出版の違いを“費用”だと考えるのは、大きな間違いなのです。

ライターと著者の出版する方法の違い

世の中には『ライター』という職種があります。

ご存知のように文章を執筆して生業にしている方々です。

 

ライターさんは文章を執筆しなければ生活できません。

なので、次から次に新しい情報を収集し、企画にして、執筆しています。

 

しかし、ライターさんは、あくまでも文章を執筆することが本業ですから、執筆できる内容には限界があります。

新しい情報やサービスについては、執筆するために一通りは実践しますが、それを突き詰めることは、よほどのことが無い限り、ほとんどありません。

一冊の書籍に3ヶ月以上もかけていては、生活ができなくなる実情もあるからです。

つまり、入門書などについては、ライターさんにとって得意分野といえますが、少しでも突き詰める必要がある企画や実績が重要な企画については、新たに参入する余地があっるということになります。

 

例えば、SEOについての本を執筆する場合、ライターさんにお願いすると、「リンク数が重要ですので、知り合いや関連サイトの管理者に相互リンクのお願いをしましょう」と書きます。

しかし、実際にSEOで実績を上げている方は、「リンク数が重要ですので、リンク先のサイトも自前で用意しましょう」となります。

(本当はもっと複雑な話しですが、話しを分かりやすくするために簡単にしています)

 

アフィリエイトやオークション、ドロップシッピング、セカンドライフなど、同様の事例はたくさんあります。

プログラムや言語の本も同様です。

実際に書かれているのは、システムエンジニアの方やプログラマーの方のほうが多いはずですし、そういった本のほうが売れているはずです。

 

もし、本を執筆されたいのであれば、ライターさんではできない深さを突き詰めるのも良いでしょう。

 

新しい情報やサービスが出たら、それを徹底的に突き詰めることで、それが可能なります。

とくに“儲かる”ネタの場合は、出版社への売り込みもしやすいので、いち早く実績を上げるよう頑張ってみると良いかもしれません。

もちろん、その新しい情報やサービスが普及されるコトや話題になるコトが前提ですが…。

 

 

あなたが著者になる必然性を意識してください

出版社の編集者は、あなたの企画書を読む時に、あなたが著者になる必然性に興味を持ちます。

『著者になる必然性』というのは、「あなただから書けること」「あなたにしか書けないこと」など、独自性のことです。

つまり、企画書の中から、この企画が、「あなただから書けること」「あなたにしか書けないこと」ということが伝わってくることが重要となります。

そして、その上で、「どこが凄いのか」「何が面白いのか」が読み取れれば、その企画に興味を持ってもらうことができるでしょう。

 

そして、このことは、企画内容だけではありません。

著者プロフィールでも同じことが言えます。

 

よく、賢威付けの一環だと思うのですが、著者プロフィールに「○○協会認定●●コンサルタント」などという肩書きや「××氏に師事」といった記述も見受けられますが、これらは全くの逆効果です。

もし、「○○協会認定●●コンサルタント」のあなたに執筆を依頼するのなら、○○協会の一番偉い人に執筆を依頼した方が良い本になりそうですし「××氏に師事」したあなたに執筆を依頼するよりも、直接、××氏に執筆を依頼した方が良い本なりそうな気がしますよね。

つまり、こういうことを著者プロフィールに書いた時点で、あなたが著者になる必然性が無いということになります。

この必然性が無いということは、誰が書いても遜色ないことを意味しますので、それこそライターに書いてもらった方が手間も掛からずに、クオリティの高い原稿になりますので、あなたに書いてもらう必要はなくなってしまうのです。

 

せっかく本を書くのですから、企画書の中で『著者になる必然性』をアピールしてください。

 

出版するのに重要なこと

出版デビューをするためにには、次の3つのコトが重要になります。

 

  • ネタの厳選
  • 通る企画書
  • 売り込む出版社

 

この3つがしっかりできれば、出版デビューは決して難しいものではありません。

 

ただし、いずれもひとりで考えていると、誤解してしまうことも多いですし、業界内にいないと理解できないことも多いようです。

私自身、永年、この業界におりますので、あまり意識していなかったのですが、多くの出版デビュー希望者の方と話していると、切にそう思います。

 

そういう意味では、私に限らず、業界内の人間と一度お話しすることオススメします。

商業出版デビューのためのセミナーもたくさん開催されているようです。

もちろん、私もセミナーでお話したりもしますので、そこに参加していただけるとありがたいですが…。

 

いずれにしても、そういう業界内の人間との出会いが、出版デビューへの第一歩だと認識してください。

 

本を出版することのメリットと効果

本の出版は不特定多数の人に何かを伝えるには最善の手段です。

書店に並ぶ書籍には、それだけの信用力があります。

どうせなら、出版デビューして、その効果を上手に活用して、たくさんのメリットを享受しましょう。

 

本を出すメリットには次のようなことがあります。

 

  • 会社信用度がアップし、勝手にお客さんが集まってきます。
  • 名刺代わりに本を出すことで、優位に商談を進めることができます。
  • マスコミが注目し、雑誌やラジオ、テレビなどの取材が来ます。
  • 弟子や社員希望者が全国から殺到します。
  • その日から、著者であるあなたは「先生」と呼ばれますし、「第一人者」になれます。
  • 出版することで、同業他者に圧倒的な差が付けられます。
  • 同窓会にも参加しやすくなりますし、親戚、知人から一目置かれます。
  • スナック、キャバクラで、モテます。(笑

 

そして何より、

 

  • 最大の親孝行ができます。

 

商業出版であれば、著作の印税収入を受け取った上で、これらの効果を手に入れることができるのです。

これらの効果は、お金を出して出版する自費出版や共同出版では得られません。

 

著作の印税は、定価×部数×印税率で計算されます。

通常、ビジネス書であれば、1500円×6000部×6%が一般的なので、54万円になります。

つまり、54万円を受け取って、上記のメリットを享受できるのです。

 

では、上記のメリットにあなたはいくらまで投資できますか?

 

その投資金額が54万円以下なのであれば、印税収入で回収は可能です。

しかも、広告に出稿したりして、普通にお金を出してもなかなか得られることのないメリットを無料で享受できるのです。

 

最初から最後まで、一切の持ち出しを無しに出版デビューする方法もありますが、かなりの時間と労力がかかります。

しかも、それでも出版デビューできるかどうかは微妙です。

 

それならば、最初にいくらから投資して、サクッと出版デビューしてから印税で回収する方が、早いし確実だったりします。

なかなか投資の発想を持つのは難しいかもしれませんが、出版デビューで得られる上記のメリットを再確認して、最短コースでの出版デビューを目指しましょう。

 

本を出版するときの注意事項

本は出版された瞬間から公的に近い資料になります。

それだけに、出版することの価値、情報としての重み、世の中への影響力があるんだと思います。

逆にいえば、だからこそ、慎重に執筆しなければならないのです。

では、最低限守らなくてはならない本を書くためのルールとはなんなのでしょうか。

まず、最初に著者自身も含めた個人情報です。

個人を特定することは、必ずしもプラスになるわけではありません。

また、著者自身だけの問題であれば、まだ自業自得といえますが、他人を巻き込んでしまった場合、問題としてはかなり深刻です。

 

次は著作権関係です。

よく読んでいた本のフレーズなど、出典元を忘れてしまった場合、あたかも自分の言葉だったかのような錯覚に陥ることもありますが、同じ文章だった場合は転用になり、著作権に觝触することになります。

しっかりと引用する場合のルールや参考文献の扱いなどは確認しておきましょう。

 

次は個別名称です。

例えば、CANONの場合、『キャノン』ではなく『キヤノン』と書くのが正解です。

これはしっかりと確認すれば分かることで、間違えると恥ずかしいミスなので、個別名称はしっかりと確認するようにしましょう。

 

最後に画像関係です。

写真を使用する場合、基本的には撮影者の作品です。

また、写真に写っている人には肖像権が発生します。

パソコン書の場合、画面のキャプチャを掲載しますが、人のホームページを掲載する場合、基本的には許可を取るのが一般的です。

ただし、URLを一緒に掲載する場合、そのURLを掲載を打ち込めば、誰でも同じ画面を見ることができますので、問題ないというのが業界内の暗黙の了解となっております。

 

このようにいろいろと気をつけないと大問題に発展することがいくつかあります。

本の回収騒ぎや訴訟問題になったら、二度と本は書けなくなると思った方が良いでしょう。

しかし、これは出版に限ったことではありません。

とくに権利関係に関しては、ブログやホームページでも同じコトが言えますので、一度、しっかりと勉強されることをオススメします。

 

本当は著者責任と発行者責任について触れようと思ったのですが、権利関係の注意喚起記事に…。

最低限の著者責任として、執筆した原稿で誰かを傷つけたり、損害が被ることのないように注意しましょう。

 

出版社は企画や原稿を探しているが、募集はしていません

よく出版プロデューサーのセミナーに参加すると、必ず、以下の2パターンの話しが出ます。

 

「出版社は企画を探しているので、どんどん企画書を送りましょう」

「出版社は企画を募集しているわけではないので、送っても読んでくれません」

 

一見、真逆の話しですが、実はそうでもありません。

正解は、次の通りです。

 

「出版社は企画を探しているが、募集はしていません」

 

出版社は、いつでも面白そうな企画、売れそうな企画を探しています。

しかし、あくまでも探しているのは、面白そうな企画や売れそうな企画です。

つまり、素人が考えた売れるかどうかもわからない企画や自己満足の企画は探しておりませんし、そもそも素人が考えた企画自体を募集しておりません。

 

お金持ちになる方法と同じです。

お金持ちになる方法は誰しもしりたいと思いますが、何処の馬の骨とも知れない胡散臭いお金持ちになる方法は求めてはいないですよね。

 

企画書を読むかどうかについても、一応、目を通そうとはしてくれます。

そして、しっかりとした腑に落ちる内容であれば、企画書も最後まで読んでもらえますし、そこから出版につながることもあるでしょう。

逆に最後まで読む課程で、少しでも納得できなければ、最後まで読まれません。

 

つまり、しっかりと面白そうな企画、売れそうな企画にまとめあげれば、出版社は誠実に対応してくれるというコトです。

 

ちなみに、大々的に「企画募集」「原稿募集」をしている出版社は自費出版や共同出版の可能性が高いので、逆に要注意です。

パッと見で商業出版の出版社か自費出版や共同出版の出版社かを見極めるのは、両方やっている出版社もありますので、無理だと思います。

 

素人でも出版しやすいジャンル

出版は、企画書を書いて、売込みをすれば、何でもかんでも書籍にすることができるわけではありません。

出版社にも傾向はありますし、書店にも流行はあります。

 

しかし、素人でも出版社に売り込みやすいジャンルというものが存在します。

 

ということで、素人でも売り込みやすいジャンルを公開します。

 

  • 儲かる企画
  • 起業企画
  • 実用系ビジネス書企画
  • パソコン書企画

 

逆に、出したい人が多いわりに、出版社で企画が通りにくいジャンルも公開しておきます。

 

  • 読物系ビジネス書企画(自己啓発など)
  • コンプレックス企画(美容・ダイエットなど)

 

そして、間違いなく無理なのは、詩や小説、自伝などです。

参考にしていただけたらと思います。

 

ちなみに、この書き込みは、弊社に特定した話なので、他の方であれば、他の結果が出ることもあるかもしれません。

 

弊社では通りにくいジャンルの企画でも、諦めることなく頑張ってください。

著者名(ペンネーム)の注意点

これから本を書く人も、すでに本を書かれた人も、注意して欲しいこのとひとつに、『著者名(ペンネーム)』があります。

 

あまり意識していないかもしれませんが、この著者名というは意外と重要です。

出版社で企画を検討する場合、その著者がすでに著作物をお持ちの場合、その本が売れたかどうかが二冊目の企画の進行可否に大きな影響を与えます。

書店でも、その著者の過去の著作物が売れたかどうかで、その著者の新刊を平積みにするか、棚差しにするか、返本するかの判断に影響を及ぼします。

 

つまり、売れない本を書いた著者は、『売れない著者』という烙印を押され、かなり引きずることになるのです。

 

 

このことは、ときに企画内容よりも重要視されることがあります。

 

なので、すでに著作物があって、もし、その本があまり売れなかったのであれば、著者名を別の名前(ペンネーム)にして企画を提案した方が通る確率が上げると思ってください。

これは、出版社では、すでに発刊して売れなかったという実績より、何も実績がない方がこれから売れる可能性があると判断する場合が多いからです。

 

また、これから本を書かれる場合でも、著者名が売れない本を出された著者と同姓同名だった場合、著者名は変えられた方がよいかもしれません。

漢字を平仮名にしたり、当字にしたりで構わないので、全く同じというのだけは避けるようにしてください。

出版社の編集者とは直接お話しができるので、誤解を解くことはできますが、書店ではそれができないため、誤解を解くことができず、同一人物と見なされてしまい、冷遇される場合が多いからです。

 

著者名を実名と違う名前に変えることに違和感があるのであれば、「~研究会」などにして、その会の主宰者は自分である旨を奥付の著者紹介欄で記載する方法もあります。

著者名は、あくまでも表紙に記載される名前であり、その著者名がデータベースに登録されるため、売れなかったとしても、その「~研究会」の「~」の部分を変更するだけでも、著者名を変えるのと同じ効果があるのです。

そうすることで、元の名前は同じでも、複数の著者名を得ることができますので、著者名をコロコロ変えるより、実績として残すことができます。

 

逆に著者名をコロコロ変えることは、実績として蓄積していきずらく、「これらの本は、ペンネームなので名前が違いますが、実はどれも私です」と言ったところで胡散臭さが増すだけですよね。

 

いずれにしても、著者名はいろんな意味で末永く残るものですので、慎重に考えることをオススメします。

 

自分の強みや実績を書いた名刺で編集者に印象付ける

出版を目指すのであれば、編集者とのパイプは必要不可欠です。

そのためには、編集者との接点を作り、自分の存在に興味を持ってもらわなくてはなりません。

 

まず、編集者との接点ですが、一番いいのは著者が出版を実現した時に、お世話になった方々を招いて出版記念パーティーを催すのですが、そこに参加することです。

ほとんどの場合がメルマガなどで参加者を募りますので、著者のメルマガをチェックし、積極的に参加するようにしてください。

出版セミナーなどにゲストとして参加されることもありますが、こちらは可能性が低いので、セールスページで告知している場合のみ申し込むようにするとよいでしょう。

 

次に、いかに自分の存在に興味を持ってもらかということになるのですが、ほとんどの場合は名刺交換をするときの1分程度の時間しかチャンスはありません。

その1分間で、いかに自分をアピールすることができるかが勝負になります。

そこで、会話だけでアピールしても時間がかかりますし、後で思い出しづらいので、名刺をツールとして使うようにしましょう。

通常の名刺ではなく、自分の強みや実績など、自分の引き出しを全て盛り込むようにしましょう。

そして、そこに記載したことをフックにして、会話で話しを弾ませます。

この時に、編集者の興味をひきつけることと自分の強み、そして人柄(不快感を与えなければ最低限はクリア)を伝えられれば合格です。

 

たまに、奇をてらった名刺を出し、あたかも突っ込んで欲しそうになさる方がいらっしゃいますが、それは逆効果です。

そういう見え見えの部分はあえてスルーされると思った方がいいでしょう。

 

出版社の方は、起業に属するので、toBの意識を持って名刺を作成すれば、自分の強みや実績の書き方は自ずと見えてくるはずです。

 

他に本の出版を目指すのに必要なもの

私は、基本的にはどんな人でも、人生で一冊ぐらいの本を書けると思っています。

長い人生の中で、何か人に褒められることや聞かれること、頼まれることなど一つぐらいはあるはずです。

そういうことを糸口にして、棚卸しをすれば、誰でも出版デビューできることでしょう。

 

しかし、それなのに多くの人が出版デビューができない実情があります。

誰でも出版デビューできるはずなのにです。

 

それは、なぜか?

 

実は、出版デビューを目指す上で、とても大切なコトがあります。

それは、次の2つのコトです。

 

  • 著者になりたいという意志
  • 著書を売ってやるという覚悟

 

そう、大切なコトというのは、出版デビューするための問題ではなく、実は出版デビューするための準備に着手する時点でのメンタルの問題なのです。

上記の2つのコトを持っていれば、それだけで出版デビューへの可能性は格段に高くなります。

それぐらい重要なコトなのです。

 

 

実際に、上記の2つのコトを持っていれば、何も考えなしに単に「何でもいいので本と出したい」という状態で相談しにきた人でも、出版デビューを果たしました。

他にも、人脈を辿って紹介の紹介の紹介ぐらいで弊社に訪れた人も、上記の2つのコトを持っていたので、簡単に出版デビューを果たすことができました。

これらの場合、どちらも人も共通して言えるのは、貪欲な姿勢と上記の2つのコトを持っているということです。

貪欲な姿勢は、私に辿り着くまでに必要かもしれませんが、出版デビューには必要ないので、そこは気になさらないでください。

 

出版デビューするのはとても魅力的なコトかもしれませんが、本一冊分の原稿を書くことって、あなたが思っている以上に大変です。いわゆる産みの苦しみってやつですね。

そして、本が書店に並ぶまでの目に見えない工程で、かなりの労力を要します。

本も書店に並べば勝手に売れるわけではありませんし、その本が売れなければ発刊した出版社に迷惑もかかります。

他にも、Amazonのレビューでいろいろ書かれたり、2chで誹謗中傷を投稿されたりすることもありますからね。

 

だからこそ、上記の2つのコトが重要なのです。

 

この2つのコトに自信が無いのなら、出版をしないということも選択肢に入れてもいいのではないでしょうか。

逆に言えば、上記の2つのコトをしっかりとお持ちであれば、間違いなく、かなりの確率で出版デビューできるはずです。

 

出版に必要な著者になりたいという意志

出版デビューするためには、著者になりたいという意志が必要となります。

一見、当たり前のようですが、著者になるということは、本当に大変なことなのです。

その大変さを理解し、強い意志をもって取り組まなくては、大問題になりかねません。

逆に言えば、強い意志が必要なぐらい、いろいろなことがあるんです。

 

そのいくつかを紹介します。

 

まずは、企画書。

出版社は、簡単に企画書をくださいと言いますが、ボツだった場合はあっさりしたものです。

たとえその企画書を作るのに三日三晩寝ずに作ったものであろうと、売れない企画と思われたら、あっさりしたものです。

そこでかなりモチベーションを削られますし、腹立たしくも思うでしょう(実際に出版社の編集さんともめたケースもあります)。

それでも、そこを乗り越えなくては、出版デビューを果たせません。

何を言われても、何度でも挑戦する強い意志が必要なのです。

最初から出版社に好まれそうな企画書を書くことができれば、問題ありませんが…。

 

無事に企画が通ったら、今度は執筆。

執筆開始から本の発売日までは、多くの人の多くの工程を経ることになります。

つまり、原稿の遅れが、多くの方々に迷惑をかけ、へたしたら莫大な損失を出すことに発展する場合もあるのです。

我々業界内では、「親の死に目よりも締め切りが優先」というのが暗黙の了解となっておりますが、一般の方には不慣れな慣習だと思います。

それでも執筆する以上は、どんな状況であれ、数々のプレッシャーと戦いながら、締め切りを死守するという強い意志が必要なのです。

 

執筆が終了したら、いよいよ本が発売されます。

本は、発刊された時点で国立国会図書館に献本され、後世まで保管されます。

そして、読者はお金を払ってその本を買うのですから、それに見合う内容でなければ、頭にくるはずです。

これだけインターネットが普及した時代なので、読者が満足できなければ、2ちゃんねるやアマゾンのレビュー、ブログ、SNSなどで叩かれることもあるでしょう。

他にも、書籍として出てしまう以上、ブランディングにもなるかもしれませんが、少なからず世間に影響を与えることもあります。

良い影響ばかりなら良いのですが、必ずしもそうとは限りません(SEOの本で規約が変わった、いじめっ子がその本を読んでいた、など)。

また、取材なども発生し、著者として露出が増えると、もう公人と言っても過言ではないぐらいの状況になる場合もあります。

これらは、全てとは言いませんが、内容に関する著者責任が起因していると言えるでしょう。

しかも、この著者責任は、本が売られ続ける限り、継続するのです。

そういう責任が発生する以上、軽々しくブランディングやビジネスのためだけに本を出すのは控えた方が良いでしょう。

逆にそれを踏まえて、本を出したいと思えるだけの意思が必要なのだと思います。

 

 

ということで、出版デビューすることはとても魅力的ですし、華やかなイメージはありますが、その裏では目に見えないいろいろなコトがあります。

本気で出版デビューを目指すのであれば、著者になりたいという強い意志を持って挑むようにしてください。

そうすれば、きっと、本ができたとき、心の底から喜べるはずです。

 

出版に必要な著書を売ってやるという覚悟

出版社であなたの企画書が通ったということは、その本にかかる一切のコストを出版社が投資をしてくれるということと同意です。

もし、その本が売れなかったとしたら、あなたの企画を通してくれた出版社がその損失を被ることになります。

著者にとっては、この時点で本は出ているのですから、ラッキーなのかもしれませんが、出版社にしたらたまったものではありません。

せめて、自分の著書は絶対に売ってやるという覚悟を持って、最低限の道義的責任は果たすようにしましょう。

 

 

全ての出版社が同じというわけではありませんが、出版社が売れ行きを見るポイントが3つあります。

 

  • 発刊一ヶ月での売れ行き→合格ラインは30%
  • 発刊半年での売れ行き→合格ラインは50%
  • 発刊一年での売れ行き→合格ラインは65%

 

このポイントは、増刷を判断するポイントとは違います。

増刷は在庫の冊数と注文の冊数のバランスで判断し、注文数の推移で増刷部数が決まるのです。

 

さらに、本の売れ行きは他の出版社でもチェックはできますので、ここで合格ラインを達成していない著者は、2冊目を出すのは厳しくなります。

では、逆に2冊目を出しやすくするには、最初の著書をどれぐらい売れればいいのかを書きます(あくまでも目安です)。

 

  • 合格ラインをクリア→どこの出版社でも最初の著書と同じぐらいの難易度
  • 増刷(2刷)→同じ出版社であれば、話しは聞いてもらえます
  • 増刷(3刷以上)→比較的、著者の希望する本を出させてもらえます
  • 3万部以上→どこの出版社でも、話しを聞いてもらえます
  • 5万部以上→他の出版社から原稿執筆の依頼がきます
  • 10万部以上→出版以外のメディアからのオファーがあります

 

もちろん、ジャンルや出版社の規模によって前後しますが、売れ行きによって、次のステージの見え方が変わってくることは間違いありません。

 

つまり、著書を絶対に売るってやるという覚悟を持つということは、出版社への同義的な責任を果たすだけではなく、その後の自分の活動にも大きな影響を持つということなのです。

 

ただ、本はいかに内容が良かったとしても、書店に並ぶだけでは売れません。

そして、旧態依然とした出版社の営業力も過度な期待はしない方が良いでしょう。

勝間和代さんは、、「私は本については、書く努力の5倍、売る努力をするということを決めています」とおっしゃっています。

あくまでも、自分のために、自分で売ることを考えましょう。

 

せっかく出す著書なのですから、関わった全員が幸せになり、そして、次につながるようにしましょう!

 

出版を視野に入れるなら過剰なブランディングは要注意

もし、あなたのブログを見て、出版のオファーを出すなら、あなたにオファーを出す必然性がなくてはならないということです。

逆に言えば、必然性がないのであれば、あなたにオファーする理由はありませんよね。

 

例えば、「○○協会認定●●コンサルタント」と書かれている方を見かけますが、それなら、○○協会の一番偉い人に執筆を依頼したくなります。

また、よくオリジナルの肩書きを使われている方がいらっしゃいますが、過剰な修飾語は逆効果になります。

できるだけシンプルに、どんな仕事をしているかが伝わる肩書きにしましょう。

 

また、「××氏に師事」といった記述も見受けられますが、これも、直接、××氏に執筆を依頼したくなります。

同様に「あの△△氏に凄いと言われました!」というようなことを書かれる方もいらっしゃいますが、凄い人に褒められた人という権威付けなのでしょうが、これも逆効果になります。

しかも、その△△氏が全国区の知名度なら多少の効果はあるかもしれませんが、一部の人にしか認知されていないのなら、ほとんど意味はありません。

それどころか、そういう権威付けをしないと自分の価値をアピールできないと言っているようなものです。

 

ブログでブランディングする場合、ターゲットやビジネスモデルによって、いろいろな方法があると思いますので、それを個別に否定するつもりはありませんが、もし、出版を視野に入れるのであれば、そのブログでのブランディングの方法はよく考えるようにしてください。

 

過剰なブランディングは信用を無くしますよ。

 

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